NES(海外ファミコン)がビデオデッキ型になった理由?!

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NES(海外ファミコン)がビデオデッキ型になった理由

海外で発売されたファミコン「NES」は
ビデオデッキのような形をしています。
このデザインは古今東西のカートリッジ交換式
ゲームハード全体を見渡しても大変珍しい部類に
入ると思います。改めて考えると不思議ですよね。
なぜNESはビデオデッキ型をしているのでしょうか。
そもそもNESでゲームをする場合、まず前面の
フタを上に開け、内部のスロット部へカートリッジを
挿入し、スロットごと下方へ押し込めて手を抜き
フタを閉めてから電源ボタンを押す必要がありました。
当初こそ、このトースターのようなギミックは
子どたちに受け入れられましたが、時が流れ
いつしかNESがヴィンテージコンソールと
呼ばれる時代になるにつれ、疑問の声があがるように
なりました。すなわち「なぜビデオデッキ型にしたのか」
という原点懐疑論です。何を隠そう私もこの一連の動きに
儀式的な意味以上の美点を見いだせない人間の一人でした。
それどころかNES本体はその構造上、カートリッジずらしが
不可能なので電源をつけるときの微調整ができないのです。
これはハードにとって地味にマイナスポイントでしょう。
いくら愛のこもった息を吹きかけようとも
電源がうまく入る確率はカートリッジの端子部と
ハード側のスロット部が、どれだけうまく噛み合ってるかで
ほぼ全てが決定されてしまうのですから。
何よりこの事実はファミコンの電源をつけるのが
上手いやつがクラスの男子から一目置かれると
いう文化が世界共通でなかったことを意味しました。
もし私がアメリカに生まれていたなら
きっと自分の存在意義を見失っていたに違いありません。
それに、このトースターのようなギミックは
物理的なバネを使用しているため、製造から3
0年以上経った現在、スロット周りの故障の
主な原因になっているという現実的な問題を抱えています。
日本の赤白ファミコン本体のイジェクトレバーも
故障しやすい部品ですが、あれはお飾りなのに対して
NESの場合は接続と直結するギミックのため
死活問題なのです。したがってNESマニアが
唱える原点懐疑論は恨み節にも近い響きを
奏でていました。しかしながらあの悪名高き
Video game crash of 1983を思い出してください。
当時の北米ビデオゲーム市場は一種のアレルギーに
苛まれていました。もうゲーム機はうんざりだ。
これからはパソコンの時代だ。そんな声が
飛び交う荒野へと進出しなければならなかった
上村氏はNESについて
「ビデオゲーム(玩具)に見えないデザインを採用した」
と様々なインタビューで述べています。
Nintendo Entertainment Systemt(NES)
という名前からして玩具を想起させませんよね。
それはあくまでもマーケティング由来の戦略であり
生き残る術だったのです。NESマニアたちは
その弁明に奥歯を噛みしめるしかありませんでした。
「そんなことしなくても売れてたろう」は結果論に過ぎません。
ファミコン本体はカートリッジを直接
内部ハードウェアへ接続する方式でしたが
湿度の高い日本と異なり北米の空気は乾燥しているため
子どもたちが誤ってスロット部へ触れると
静電気が発生しショートする可能性が高い
判断した上村は、そのような事故を防ぐため
スロット部分へ触れることのできないビデオデッキ型を
NESに採用したのことです。この真実に多くの
NESマニアたちが心根をくすぐられました。
なぜなら、今までさんざん「ビジネス上の判断」
というツンな回答だったくせに、突然「君を守りたかった」
というデレな真実を語られたのです。
おいおい、ただのツンデレじゃねえか。
もちろん彼が守りたかったのは人間と機械
両方だったと思いますが、この問題がのちに
改良されたことは「NES2」が日本のファミコンと同じ
上からガッチャン方式だったことからも
窺い知ることができます。後継機であるSNESも
64も同様に上からガッチャン方式が採用されました。

果たして、静電気への懸念は心配性な

開発者の杞憂だったのでしょうか。
この知られざる真実に皆さんは何を思いますか?

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