「こち亀」大原部長、実はワルだった?

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「こち亀」大原部長、実はワルだった?





 

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』で、両津勘吉や中川圭一らを管理・監督する大原部長。普段は真面目に職務に当たっているが、突然暴走することがある意外な一面も。今回はそんな大原部長の暴走について見ていきたい。

両津の賞金を勝手に全額寄付

テレビ局から賞金1億円がかかったアイアンマンレースの出場通知を受けた両津。部長は「立場も顧みずバラエティー番組に出るとは」と苦言を呈すが、両津は「1割を福祉事業に寄付する」と説得し、中川も「警察官の体力が落ちていると言われる現在、いい機会かもしれませんよ」と出場を後押し、出場することになった。

両津は1億円のために大奮闘し、降りかかる困難をすべて乗り越えていく。そして最後のマラソンで2位だった両津は、1位の元オリンピックゴールドメダリスト・山上をなぜか米俵を担ぎながら懸命に走って近づき、一気に抜き去り優勝した。

優勝した両津に「よくやった」と褒める部長。声が出ないほど疲れ切った両津に部長は「後は任せろ」とつぶやくと、マイクに向かい「皆さん、賞金1億円は恵まれない人に寄付すると彼は言っております」と勝手に宣言する。

両津が「ちが…いち…わり…だけ」と声を振り絞って抗議するが、部長は「彼は警察官の鑑です」と話す。ショックを受けた両津は翌日警察を休む。「熱出しちゃったらしいんだ。精神的にも肉体的にもボロボロだって! 当分立ち直れないよ」と話す中川に、部長は「わしゃ、知らんよ」とシラを切った。(42巻)

体力勝負のアイアンマンレースで、1億円を手に入れるため必死に頑張った両津。血と涙と汗の結晶を勝手に寄付してしまった部長の行動は、鬼と叫びたくなるものだった。



■将棋ゲームにハマる

両津が派出所でファミコンに興じていることに怒った部長は、泣いて止めるよう嘆願する両津を尻目に、カセットが入ったダンボールをファミコンショップに売り飛ばしに行く。

ファミコンショップに行くと、部長は「山田名人」というタイトルの将棋ゲームを発見。警察手帳でICカード用のゲームができることを知った部長は、店頭で将棋ゲームに興じると、半ば強引に両津のカセットの買取額で売りつけられた。

満更でもない部長は、歩きながら将棋ゲームする。次第に熱中し、赤信号を無視して歩いてしまう、仕事中も将棋のことばかり考え、指してしまうなど、両津に勝るとも劣らない重症に。

中川と麗子はすべてを知ってしまい「先輩にしられたら大変」と促され、署に逃げようとするが、両津は一足早くファミコンショップの店員から事実を聞かされていて、自転車で派出所に戻ると「最近将棋やってますか?」「部長も将棋となると熱中しますからね」「今朝は大人のくせにファミコンやっていて申し訳ありませんでした」と嫌味を連発する。

結局、両津の追及に将棋ゲームにはまっていることを自白した部長。両津は部長不在時、「そんなに将棋が面白いのか?」と聞くと、中川が「名人と対局できるからですよ」と、理由を話す。そして両津が「俺もやってみよう」と警察手帳にソフトを入れるとストーブに落ち、燃えてしまった。

すっかり将棋ゲームにハマった部長は勤務時間後にプレーするが、駒が勝手に動く、「地震です」とでて駒が崩れ落ちるなどめちゃくちゃな内容に変わっていた。代替品が見つからなかった両津が、プログラマーと一緒に1時間で作ったゲームだったのだ。

部長は「こういう卑怯な手を使うのは両津だけだ」と怒る。両津は「山田名人を両津名人に作り変えただけです」と抵抗した。(92巻)

両津からファミコンを取り上げながら、自らが将棋ゲームにハマってしまった部長。両津が嫌味を言いたくなるのも、無理はない。

■ポケモン集めを金で依頼

4日間合宿に行くため、大介からポケットモンスターのカセットが入ったゲームボーイを預かった部長。そのカセットには、大介が140匹ポケモンを集めたデータが入っていた。

部長は「ポケモンってなんだ?」と話すと、ゲームボーイに電源が入っていることに気が付き、電源ボタンをいじる。

両津が「ポケモンはドラえもんの弟」「ポケモンは石川五右衛門の弟」などと嘘をついたあと、本当のことを説明し「150匹集めるゲーム」「大介は140匹集めている」と話す。麗子が「見たい」と話したため、ゲームボーイに電源を入れると「つづきから始める」がないことに気がつく。

部長が電源ボタンをいじったため、データが消えてしまったのだ。動揺した部長は両津に「1万出すから集めてくれ」「じゃあ2万、3万、5万」と金額を釣り上げるが、「額に汗してポケモンを集めろ」と両津は断る。そして、「5万払うより部長がポケモン集めるほうが面白い」と話す。

大介の夢を壊せない部長は本屋で攻略本を買い、苦心の末118匹集める。しかしすべて集めることができなかったため、両津が10万円で購入を持ちかけたポケモン151匹コンプリートしたカセットを9万9800円で買うことにする。

帰ってきた大介にゲームボーイとコンプリートしたカセットを返し「残りはおじさんが集めておいた」と胸を張る部長。しかし大介がカセットを入れプレーしてみると、それはインベーダーゲームだった。怒りに震え、馬に乗って派出所に戻った部長だが、両津はポケモンを探しに行く旅に出ていってしまっていた。(107巻)

部長が何も知らずゲームのデータを消してしまったことは不可抗力だが、その後両津を金で買収しようとする行為は、少々ゲスだった。しかし、なんとか自分で118匹ポケモンを集めようとした努力は、部長の勤勉さを表しているともいえる。




■両津の貯金を勝手に送金

素行不良の両津のため、強制貯金システムを作った部長と中川。テレビを見る、携帯のメールを見るなど、すべての行動を課金制にして、家全体を貯金箱にした。現金を豊富に持っている両津はネット配信収入などで儲けており、会費だけで月100万円の収入を持っていた。そのことを知った部長は「わしより高収入。人生設計もしっかりしている…」と嫉妬心を抱く。

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(159巻)

そんな部長は両津の強制貯金システムに貯まった金をパソコンで確認すると、「どーせ貯金額を把握していないだろう」とつぶやき、両津の40万円を自分の口座に移動する。味をしめた部長は何度も両津の口座から自分の口座に送金を繰り返す。そして、好きなものを購入し続けた。

貯金が増えないことを不審に思った両津は、200万円以上貯金したとして、強制貯金システムを解除するように求めるが、部長が強硬に拒否。あろうことか、中川と麗子の提案で、部長が経理係に任命される。怪しむ両津を尻目に、己の私利私欲のためにパソコンを購入し、教室に通った部長。そして自宅で両津の口座から自身の口座への送金を繰り返す。

両津は調べを進め、自分の口座から250万円抜かれ、送金後、鯉や盆栽を買っている人物がいると、部長にネチネチと言葉をかける。すると部長は怒りだし「私がやったんだ、文句があるか」と逆ギレした。(159巻)

部長の行動は他人の口座から自分の口座に勝手に送金しており、犯罪である。しかもその金で自分の欲しい物を買い、指摘され開き直るのも、驚きだ。そんな部長を許し、その後上司と部下の関係を続けた両津。実は、かなり心の広い人物なのかもしれない。

■突然私利私欲のために暴走する部長だが……

両津のお目付け役の部長だが、突然、私利私欲のために暴走することがある。権力を傘にした悪行は両津よりも「エグイ」ような気もしてしまう。しかし普段は真面目に勤務し、警察官としてあるべき姿を説いている大原部長。そんな二面性が、大原部長の魅力なのかもしれない。

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