【東海道五十三次】無理ゲーなのに意外な人気を誇る逸品。その魅力の一端を検証!!
ファミコンソフト「東海道五十三次」とは?
「東海道五十三次」は1986年7月、サン電子(サンソフト)
から発売されました。あの伝説的ゲーム
「アトランチスの謎」や「いっき」等を世に送り出した
メーカーと言えば分かるでしょうか? ちなみに本作の
正式タイトルは「かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次」です。
非常に長いので、通常は「東海道五十三次」と呼ばれていますね。
さて、そんな「東海道五十三次」、ゲームはオーソドックスな
さて、そんな「東海道五十三次」、ゲームはオーソドックスな
横スクロール型のアクションゲームです。主人公の花火職人
「カン太郎」を操作し、京都の三条大橋から江戸の浅草まで
様々な邪魔者を退治しながら進めていきます。
「東海道五十三次」が無理ゲーと呼ばれる所以
「東海道五十三次」は長い間、クソゲー、無理ゲーと
呼ばれていました。その理由は難易度が非常に高いためです。
その難易度は、アクションゲームに慣れ親しんだ人でも
苦戦は必至という、それはそれは難しいゲームだったからです。
独特の操作感覚
主人公であるカン太郎には、独特の慣性が
働いています。つまり、移動中に急に止まれない
という事ですね。慣性は他のアクションゲームでも
採用されていますが、このゲームの場合、それが非常に
独特で、慣れるまでに時間を要するのです。
武器の使いにくさ
カン太郎の武器は「かんしゃく玉」です。
これを敵に投げて倒すのですが、かんしゃく玉は
放物線を描いて飛び、当たると爆発する仕様です。
しかもスピードが遅いので、敵に当てるだけで
一苦労なのです。地面に置いて爆発させると
いう方法もありますが、設置から一定時間で
爆発するので、敵の動きと速度を考慮しないと
当てられないという使いにくさもあります。
いかにカン太郎を自由に操作できるか
それがクリアへの第一歩ですね。
最強のザコキャラたち
「東海道五十三次」には明確なステージボスは
存在しません。いや、一応は存在していますが
特に問題なく倒せるので無視しても大丈夫です。
それより、道中に出現するザコキャラの方が
強力な攻撃やトリッキーな動きを駆使して現れるため
その対処の方が大きな問題となります。カン太郎の
動きや攻撃の当てにくさも加わり、非常に倒しにくくなっています。
その中でも「東海道五十三次」には俗に
その中でも「東海道五十三次」には俗に
「ザコキャラ四天王」と呼ばれる4人の
最強のザコキャラが存在します。
・鳥飼源司
鷹を操る鷹匠。カン太郎が接近すると鷹を飛ばしてくる。
ちなみに飛んでくる鷹は無敵なので避けるしかない。
ちなみに飛んでくる鷹は無敵なので避けるしかない。
・シゲ
仕事人。カン太郎が接近すると屋根の上等
から小刀を投げてくる。対処が難しい最強ザコキャラ。
から小刀を投げてくる。対処が難しい最強ザコキャラ。
・御神一刀
素浪人。編笠を被った姿でゆっくり接近する。
かんしゃく玉を刀で迎撃するので倒しにくい。
かんしゃく玉を刀で迎撃するので倒しにくい。
・天海
虚無僧。かんしゃく玉を刀で迎撃するほか
念力を飛ばして遠距離から攻撃してくる。
念力を飛ばして遠距離から攻撃してくる。
以上の4人です。しかもゲームに慣れる前
ゲーム序盤から頻繁に登場するのでここで
投げ出すプレイヤーが続出しました。
この4人に対応できれば、「東海道五十三次」の
クリアに近づきますが、そのためには修練が必要となるでしょう。
ゲーム序盤から頻繁に登場するのでここで
投げ出すプレイヤーが続出しました。
この4人に対応できれば、「東海道五十三次」の
クリアに近づきますが、そのためには修練が必要となるでしょう。
コンティニューなし
なんと、「東海道五十三次」には初期状態
裏技まで含めてコンティニューが存在しません。
初期の3人と増やした残機がなくなると
ゲームオーバーです。つまり、最初からやり直しとなります。
今では考えられないほどの難易度ですが
今では考えられないほどの難易度ですが
当時のファミコンソフトとしてはデフォルトの難易度でした。
私たちはこのようなゲームをコツコツプレイして
テクニックを磨いていきました。辛い経験では
あったものの、今ではいい思い出ですね。
■裏技
残数の楽な増やし方
ステージ3で、川を越えた直後にある障害物
ステージ3で、川を越えた直後にある障害物
の上に1UP、次の民家の上にあるお札を
取ってわざと敵に当たりミスをする。
これを繰り返し、自機を減らさないでお札を増やす。
お札を大量に集めてから、ステージ4に進み
お札を大量に集めてから、ステージ4に進み
少し高くなっているところ、二つある雲の下お札を取り
下駄を出現させる。取ると雲に乗れるので
雲に乗るとボーナス点がもらえて一気に3UPする。
ここでミスをして、ステージ4からの作業を
繰り返すとお札がある限り残機を増やすことが出来る。
難しさに隠された魅力の数々
「東海道五十三次」はその難易度の高さにばかり
言及されていますが、独特の魅力もたくさんあるゲームです。
それらを見つけるのも本作の楽しみのひとつです。
当時の状況を詳細に再現したステージ
「東海道五十三次」は全21ステージです。
京都の三条大橋から始まり、実際の旧東海道五十三次に
あった宿場町を通りながら進んでいきます。
本作のように忠実に再現したゲームというのは
当時としては珍しい存在でしたね。一例ですが
遊郭のあった宿場町にはお邪魔キャラの「お民(留女)」
が出現するなど、ステージの特色にも実在した東海道の
雰囲気が再現されています。これらの特徴を
見つけることも楽しみのひとつですね。
最終ステージ21が、東海道とは関係ない浅草なのは
ご愛嬌といったところでしょうか。
コミカルなキャラたち
目立つ部分ではありませんが、本作では意外に
キャラパターンが多いのです。現在のゲームとは
比較できないですが、そのパターンの種類は当時と
しては多かった部類に入ります、強さばかりが目立つ
敵キャラですが、倒した時のパターンなど、意外に
コミカルなアクションをしているので、それらを
見逃さないようにしましょう。強かった敵キャラも
意外に可愛く見えるかもしれません。
語り継がれる名曲!「ももこちゃん恋歌」
どちらかと言えばマイナーな存在だった
「東海道五十三次」の知名度が一気に拡大した原因。
それは、CSで放送中のバラエティ番組「ゲームセンターCX」
で挑戦ソフトとして取り上げられたことが最大の要因でしょう。
放送日は2008年1月30日。結果的に挑戦は
失敗となりましたが、有野課長の奮闘は見事な回でした。
挑戦の内容もさることながら、最も話題になったのが
挑戦の内容もさることながら、最も話題になったのが
「ももこちゃん恋歌」。「東海道五十三次」の
メインBGMには歌詞が設定されているのですが
番組中で実際に歌った様子が現在でも語り継がれています。
有野課長の歌声ももちろんですが、当時のサポートADで
あった鶴岡氏の独特な歌声はインパクト抜群!!
今聞いてもニヤニヤしてしまいますね(笑)
最後に
「東海道五十三次」は地味で非常に難しく
隠しアイテムを探したり、敵への対応を構築したりと
一歩一歩慎重に進める必要があるため、爽快感とは
無縁なゲームです。しかし、噛めば噛むほど味が出るというか
自分のテクニックの上昇を実感できるゲームでもあります。
一応、裏技で無限増殖やワープも存在しますので
これらを駆使すれば少しは楽に攻略できると思いますので
興味があったら挑戦してみて下さい。クリアすれば
自慢しても恥ずかしくないゲームですよ。