懐かしのゲーム紹介『美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負』ファミコン

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美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負

発売日 1988年7月25日 月曜日
価格(販売当時) 5,800円
メディアタイプ カートリッジ
データ容量 2M
メーカー バンダイ




 

<美味しんぼ STORY>

創立百周年を迎える東西新聞社では、その記念事業の
ひとつとして、社主・大原大蔵自らの企画による
「究極のメニュー」作りが行われることになりました。
「究極のメニュー」とは!?
驚く社員たちに大原社主が語ります。
「人類の文化は食の文化でもある。現在、日本はあらゆる
国の料理を輸入しているが、これほど多彩な食の文化を
持つに至った国は日本が唯一初めてである。そこで私は
世界の美味珍味の中からよりすぐった、文化遺産としてのメニュー
人類の文化のたどりついた最高のメニューをつくると決心したのじゃ!」
厳しい味覚テストでこの「究極のメニュー」作りの
担当者に選ばれたのは何と、意外にも文化部きっての
グータラ社員・山岡士郎、そして、新入社員の栗田ゆう子の2人でした。
入社まもないゆう子は、この大抜擢に胸をときめかせながらも
社運のかかった大企画だけにちょっぴり不安のようです。
それなのに山岡は「そんな企画に興味はないね」と無関心。
こんな調子では、一体どうなることやら……。
数日後、食の権威を集めて「究極のメニュー」の企画会議が開かれ
シブシブ出席した山岡は、売り言葉に買い言葉
食通の先生方と味の勝負をすることになってしまいました。
これをきっかけにして、山岡・ゆう子の

「究極のメニュー・三本勝負」の火ぶたが切って落とされます。

概要

人気グルメ漫画『美味しんぼ』を原作と
するアドベンチャーゲーム。
主人公・山岡士郎の意味不明な言動、変な選択肢
理不尽なバッドエンドの数々から
FCを代表するクソアドベンチャーとして知られている。

ゲーム内容

タイトルの通り全3章構成で、第1章・第2章は
原作のエピソードをアレンジしたもの
第3章は本作オリジナルのエピソードになっている。
第1章:「究極のメニュー」にフォアグラを入れようとする
食通たちにケチをつけた山岡は、1週間以内に「
フォアグラよりももっとうまいもの」を用意することになった。
第2章:接待で出された料理に激怒した京極万太郎に
ケチをつけた山岡は、彼の持つルノワールの絵を
借りるために、もう一度京極を接待することになった。
第3章:京極の接待に成功した山岡は、京極から
知り合いのラーメンチェーンの社長のために「究極のラーメン」
を作って欲しいと頼まれる。初めは興味がないと
断った山岡だが、そこに現れた海原雄山に
ケチをつけられ、「究極のラーメン」作りに挑むことになった。
いずれも『美味しんぼ』ではおなじみの展開だが
以下のトンデモ成分が最初から最後までに
まんべんなくちりばめられてしまったために
とてつもない電波シナリオになってしまった。

<登場人物>

山岡士郎 〔やまおか しろう〕
この物語の主人公で、東西新聞文化部の記者。社内では評判のグータラ社員だが、人並外れた鋭敏な味覚を持ち、「究極のメニュー」作りを担当することになる。宿敵・海原雄山は実の父親。
海原雄山 〔かいばら ゆうざん〕
天才的な画家・陶芸家。さらに希代の美食家にして日本料理の最高峯・「美食倶楽部」の主宰者。自分の芸術、美食のためなら人を犠牲にしても何とも思わぬ傲慢な男。それゆえ山岡からは、実の子であるにもかかわらず激しい敵愾心と対抗心を燃やされている。
谷村部長 〔たにむらぶちょう〕
東西新聞文化部々長。部下の信望あつい、なかなかの人格者。
栗田ゆう子 〔くりた ゆうこ〕
東西新聞文化部の新米記者。厳しい味覚テストで選ばれ、山岡と一緒に「究極のメニュー」作りを担当 。かわいいだけでなく、グータラな山岡をかげで支えたりするなかなかのしっかり者。
大原大蔵 〔おおはら だいぞう〕
東西新聞社々主。「人類の文化は食の文化でもある」との考えから「究極のメニュー」を企画した。いつもどっしり構えて山岡・ゆう子の仕事を見守っている。
岡星政ニ 〔おかぼし せいじ〕
銀座の小料理屋・「岡星」の主人。浮浪者の辰さんの情報で知った、若いが腕の良い料理人。のちに、京極さんも彼の料理のファンになってしまうほどだ。
周懐徳 〔しゅうかいとく〕 (周大人 〔しゅうたいじん〕)
先祖代々横浜で貿易商をしている大物中国人。大金持ちで、大変な食通。「究極のメニュー作り」になにかと力を貸してくれる。
中川得夫 〔なかがわ とくお〕
海原雄山の「美食倶楽部」の調理場主任。山岡が雄山と仲直りをして戻ってきて欲しいといつも願っている。
中松警部 〔なかまつけいぶ〕
「鬼の中松」の異名をとる銀座中央署の警部。自他ともに認めるソバ好き・麺食いで、山岡・ゆう子の良き協力者。
富井副部長 〔とみいふくぶちょう〕
山岡とゆう子の上司。小言が多くてちょっとうるさいが、涙もろい人情家。
大里良夫 〔おおさと よしお〕
東西新聞社社員食堂の若いコック。とても腕がよく、勉強家である。フランス料理のシェフを目指している。
田畑さん 〔たばたさん〕
東西新聞文化部のベテラン女性記者。栗田ゆう子の良き先輩として、「究極のメニュー」作りを応援してくれている。
京極 万太郎 〔きょうごく まんたろう〕
京都の億万長者で、大変な食道楽。食に関しては相当に厳しいが、愛すべき人情家でもある。海原雄山の「美食倶楽部」の会員。
浮浪者の辰さん 〔ふろうしゃのたつさん〕
銀座中の食べ物屋の残飯を整理して生活している自由人。それだけに銀座界隈の料理屋に関する情報は誰よりも早く、多く、そして正確。




美味しんぼのおさらい

ご存知の方も多いとは思いますが、まず最初に美味しんぼの
ストーリーのあらすじについて軽く触れておきますね。
美味しんぼの主人公は山岡士郎という新聞社に勤める記者で
非常に優れた味覚と料理の腕を持っている人なんです。
この山岡が同僚であり相棒である栗田ゆう子と一緒に、料理によって様々な問題を解決していくお話です。
また、実の親でありながら絶縁状態にある海原雄山との料理対決も見どころ。
漫画からアニメになり、ドラマにもなっていたので、ご存知の方も多い作品ではないでしょうか。

ゲームでも究極のメニューを作れ!

ではこのゲームはどんなストーリーなのでしょうか。
まず最初に、究極のメニューを作るという企画があり、3人の美食家と
会議をしているところからお話がはじまります。
3人の美食家はフォアグラを称賛し、究極のメニューには欠かせないだろうと話します。
ですが、そこで「フォアグラより美味いものがある」と山岡が啖呵を切り
一週間後にフォアグラよりも美味しいものを食べさせることになったのでした。
威勢よく啖呵を切ったものの、山岡が想定していた【フォアグラよりも美味しいもの】
の正体はアンキモで、アンキモは冬の食材なので季節外れでした。
けれど約束の日は一週間後……どうにかしてアンキモを入手するため
同僚の栗田ゆう子と一緒に探し回ることになります。
が、その探す過程で即ゲームオーバーとなる選択肢が多々用意されており
初見クリアはほぼ不可能ではないかという始末なのです。




間違えたら即ゲームオーバー

まず最初の即死ポイントとして出てくるのが、食材を探し回るうちに見つけた一軒の料亭に入る場面です。

開店前の店を尋ねると不審者だとして警察が出てきてしまうんですが、その警察官に対して起こすアクションが選べるんです。

が、なぜか出てくるコマンドが【たたかう】【じゅもん】【にげる】という、RPGのような3択で、この中の2つは即ゲームオーバーになる選択肢になっています。

 

また、【じゅもん】を選ぶと、このゲームを代表する「アンキモ、アンキモ、アンキモ!」という呪文(?)を唱えてくれますよ。
効果のほどはゲームの中で確認してみてください。

ちなみに、ここを切り抜けるためには、これもまた常人では思いつかない選択肢を選ぶことになります……。

 

突然世の中が嫌になってゲームオーバー

即ゲームオーバーの罠はまだまだ続き、

  • アンコウを入手するときの重要人物にお酒を飲ませすぎるとゲームオーバー
  • 入手したアンコウを「なぐる」と山岡の腕が骨折してゲームオーバー
  • 入手したアンコウを「すてる」という選択肢を選ぶと「とつぜん、よのなかがいやになってしまった」という理由でゲームオーバー
  • 素材をめったぎりにしたり細切れにしてもゲームオーバー
  • 調理法を正解しないとゲームオーバー

という風に、なぜここまでプレイヤーを苦しめたがるのかは分かりませんが

とにかく即ゲームオーバーになります。

ただ、即ゲームオーバーのポイントが異様に多いのは3章で構成されている中の

最初の1章だけで、残りの2章・3章に関しては多くありません。(あるにはあります)

 

究極のメニューを作るために呼ばれた食通の先生方に

フォアグラよりもおいしいものを食べさせると約束した山岡士郎。

同僚の栗田ゆう子と一緒に最高のアンキモを探すことになった。

資料室で「ニッポンのサカナ」という本で調べたり

漁師を酒でそそのかしたりしながら、季節外れのアンコウを追う二人。

そしてついにアンコウを獲ることに成功。SF映画に出てきそうな姿をしている。

そしてここからが、この作品の目玉である怒涛のバッドエンドラッシュが始まる。
アンコウを殴って、腕の骨を折ったり・・・

せっかく獲ったアンコウを海に捨てて、世の中が嫌になったりと、いくつもの罠が仕掛けられている。

いくつものバッドエンドを経て、ようやく手に入れたアンコウのキモ。

皆に食べさせると絶賛された。

しかし、それを認めようとしない食通の先生たち。

大原社主は、新しい味を見つけようとする気がない食通ではなく

山岡と栗田に究極のメニューを探すよう命じた。

と、こんな感じで原作に沿っているようで沿っていないストーリーが展開されます。
私は原作マンガが好きで、山岡と栗田が結婚して子供が生まれるくらいまでは購入して読んでいました。
このゲームは、ストーリーはともかく、キャラクター像が原作とはかけ離れすぎています。
とくに顕著なのが山岡の父親であり、ライバルの海原雄山です。

原作の威厳がまったく感じられません。

さらに、BGMはクラシック曲などが延々と流れるだけ。
せめてアニメ版の曲を使ってくれればよかったのに・・・




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