懐かしのゲーム紹介『ふぁみこんむかし話 遊遊記』ディスクシステム
ふぁみこんむかし話 遊遊記
『ふぁみこんむかし話 遊遊記』は1989年10月14日に任天堂により
ファミリーコンピュータディスクシステム用ソフトとして発売されたアドベンチャーゲーム。
『ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島』に続くふぁみこんむかし話シリーズの第2作。
前作『新・鬼ヶ島』のゲームシステムを流用し、登場人物と物語、BGMを一新した。
『新・鬼ヶ島』同様前後編の2つのパッケージに別けられており、10月14日に前編が、同年11月14日に後編が発売された。
『ふぁみこんむかし話 遊遊記』とは
『遊遊記』は前作『新・鬼ヶ島』の約2年後に発売された『ふぁみこんむかし話シリーズ』の第2弾である。
コマンドやメッセージが縦書きであり、昔話をモチーフにした物語、主人公キャラの入れ替えによる謎解きなどは前作のシステムを流用している。
しかし登場人物と物語、BGMなどは一新されており完全に前作とは別の世界のお話になっている。
ストーリー
昔々、今の中国に当たる東勝神州という大陸のある村に1人の女の子が住んでいた。
ある夜、女の子の家の近くに隕石が落ち、中から一匹の猿が飛び出してきた。
女の子は猿に名前をつけて連れ帰り、甲斐甲斐しく世話をした。
しかし、平和な日々もつかの間、猿はかつて犯した罪によってお釈迦様に連れ去られ、幽閉されてしまった…。
両親を亡くし天涯孤独の身の女の子は、やっとできた、たった一人の家族である猿を救うため、「ひかりのこづち」と呼ばれる宝を求めて旅に出る。
そして数年後──。
世界は牛の化け物、牛魔王の魔の手に脅かされていた。
幽閉されていた猿はお釈迦様に牛魔王退治を命じられ、ひょんなことから旅の僧侶・三蔵法師の弟子となって
「一生楽して暮らす法」なるありがたーいお経を求め、共に天竺に旅立つことになったのだった。
ゲームの特徴
システム面の改善
前作ではゲームオーバーになると章の最初からやり直しだったのが
章の途中でいつでも一時セーブができるようになり、ゲームオーバーからのやり直しが楽になった。
メッセージが表示される巻物の開閉アニメーションを速くさせ、コマンド選択の待ち時間が短縮された。
他にも前作と比べて画面内のグラフィックがアニメーションで稼働する部分が多く、見ていて楽しいグラフィックに進化している。
追加要素
今作から追加された要素として、敵との戦闘ではクイズ やアクションゲームによるミニゲームや
正解をコマンド選択では無く文字入力によりプレイヤーに解答させる場面もある。
本シリーズの特徴でもある主人公キャラの入れ替えも、前作は2人だったところ
今作は最大5人のキャラを入れ替えながら謎を解いてゆくようになった。
難易度
入れ替えキャラが増えたことにより、謎解きが難しくなったと思いきや、前作に比べてかなり優しくなっている。
選択肢もちゃんと考えれば自ずと答えが分かるようなものが多く、前回のような理不尽なゲームオーバーも減っている。
これらは開発スタッフが、より物語に没頭して楽しんで欲しいとの思いから意図的に下げたとのこと。
諸々の結果プレイヤーは昔話風味でありながらもパロディ溢れる物語を比較的行き詰まらず楽しみながら読み進めていくことができるようになった。
サクサク進む分、全9章だった前作に比べ今作は全11章とストーリーのボリュームはかなりアップしているので物足りなさも感じさせない。
以上のことから今作での難易度調整はプレイヤーからも好評を得ている。
前作『新・鬼ヶ島』が大好きだったので、この『遊遊記』も勿論遊びました。
お小遣いが足りなく、書き換えができるようになるまで待っての購入でしたけど(笑)。
今回もとても楽しい物語で、主人公の「ごくう」や「ちゃお」のに
感情移入しながら時にハラハラドキドキ、時に爆笑しながら読み進めていきました。
特に終盤のクライマックスは感動的であり、忘れられないタイトルとなりました。
BGMは『エキサイトバイク』や『シムシティー』などを手がけた岡素世が担当しており
壮大な曲からコミカルな曲まで多彩なサウンドで物語を盛り上げてくれます。
本作は名作と言っていい内容であり、知名度も十分なはずなのですが
不思議とリメイクどころか移植もバーチャルコンソール等への配信もされていません(2019年現在)。
原因は憶測レベルでの噂は色々とありますが、はっきりと表明されていません。
『新・鬼ヶ島』はFC・SFC・VCと移植されているのに…。
できることならもう一度、あのわんぱく「ごくう」とおしゃまな「ちゃお」
そしてあの生臭坊主(笑)たちとの愉快な旅の物語をプレイしたいと望みます。
今回は絵本の如き面白さ!『ふぁみこんむかし話 遊遊記』の紹介でした。