懐かしのゲーム紹介『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者』ディスクシステム

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ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者

『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者』は1988年4月27日に任天堂より

ファミリーコンピュータディスクシステム専用ソフトとして発売されたテキストコマンド選択式アドベンチャーゲーム。
横井軍平、坂本賀勇などが中心となり開発を手がけた。

本タイトルは前編・後編と2部作と成っており、後編は1988年6月14日に発売となっている。

ストーリー

綾城の家に仇なすものあらば我、死後の世界より蘇りて、その者に災いをもたらさん──。

 

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崖の傍で倒れていた主人公は、「天地」という男性の声で目を覚まし、介抱を受け意識を取り戻す。

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その後、自らが倒れていた現場で出会った少女「橘あゆみ」から、自分が「空木探偵事務所に所属する探偵助手」であることを思い出す。

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そして、うらびれた寒村、明神村一の資産家である綾城家から『突然死を遂げた当主「綾城キク」の死』

について調査を依頼されていたことを知らされた主人公は、自分の名前を思い出した後「明神村」にある「綾城家」に向かう。

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主人公は、当代当主であったキクの死に不審感を抱いた綾城家の執事、田辺善蔵から依頼を受けていた。

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キクは遺言書を公開した直後に寝室で死亡しているのが確認され、村に住む熊田医師によって心不全との診断が下されたが、善蔵は病死とは思えないと言う。

遺言書の公開直後の死だったため善蔵は不審を抱いただけであろうか…?

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主人公はキクの眠る墓石の前で、生前キクとは古くからの付き合いだった玄信住職から村には

綾城家に纏わる「死者が蘇り綾城家に仇なす者を殺す」という戦国時代から語り継がれる奇妙な伝承があることを聞く。

また、明神村では未だに遺体を土葬にしているという。

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そして主人公が再び捜査を開始したその日から次々と綾城の関係者が不審な死を遂げてゆく。

まるで、キクが本当に蘇り綾城に仇なす者をその手に掛けているかのように…。

 

任天堂初の本格ミステリーADV

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『ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島』を第1弾とする任天堂のディスクシステムアドベンチャーゲームシリーズ。

前編・後編に別れていることが特徴。

『新・鬼ヶ島』では浦島太郎や乙姫が登場し、共に冒険をしてゆくというほのぼのとした内容であったが

その半年後に発売された本作は打って変わって現代社会における連続殺人事件を追うという本格ミステリーとなった。

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任天堂としても初めてのミステリーADVとなった訳だが、秀逸なシナリオと素晴らしいBGM

そしてゲームを盛り上げる演出により30年以上経った今でもミステリーADVの金字塔とされる名作となった。

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それまでのADVは謎解きが主体となり、プレイヤーが謎を解いてゆく過程がメインとなるタイトルがほとんどだったが

本作はそのシナリオ自体がメインとなっており”物語を味わうこと”に重きを置いている。

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そのため”複雑なロジックや、プレイヤー自身に高度な推理力を要求する”といったアドベンチャーならではのゲーム性の強さは控えめになっている。

昨今では珍しくはないが、当時は非常に斬新的であり、ゲームを遊ぶというより小説を読み進める感覚でプレイするADVの走りとなった作品と言える。




トラウマになる恐ろしさ

本作はまだ小学生が多かったファミっ子たちには衝撃的な内容のゲームだった。

『消えた後継者』だけでなく、のちに続く『うしろに立つ少女』『雪に消えた過去』などのシリーズ全てに共通することであるが

物語が持つ特徴として、事件に関連して怪談が結び付けられており、全体的にホラータッチで描かれている。

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そして次々と起こる殺人事件の被害者の死体が当時としてはとてもリアルであり

怖くて遊べない、もしくは親御さんと一緒にプレイする子供達も多かった。

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開発の坂本賀勇が『犬神家の一族』や『悪魔の手毬唄』などを愛読していたため、横溝正史の作品の世界観が色濃く反映されている。

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まさにの80’s版金田一耕助と言える雰囲気は恐ろしくも魅力的でありプレイヤーたちの記憶に永遠に残る作品となった。

筆者は本作の衝撃・恐怖・感動が脳裏に焼き付いており、今でも恐怖の対象となっている。良い意味での”トラウマ”と言っても良いくらいであろう。

これ以上ない完成されたシナリオ

本作のシナリオは昭和のゲーマーたちの間では今でも語り草になっているほど完成された物である。

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主人公はゲーム開始時記憶喪失であり、捜査を進めてゆくうちに次第に記憶を取り戻してゆくというシナリオは

「プレイヤーと主人公の一体感」を上手く演出しており、プレイしていると本当に自分が記憶喪失の少年探偵となり捜査を進めてゆく感覚になる。

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謎が解明されてゆく終盤で、第三者として依頼を受けたはずの主人公は、今回の殺人事件が起こる背景にかなり深く関わる生い立ちを持つことがわかってゆく。

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そしてクライマックス、真犯人との対峙の時、それまでに散りばめられた伏線は全て回収され、その衝撃と感動にプレイヤーは息を呑む。

連続殺人事件という題材にオカルト要素を絡めて緊迫感を深め、衝撃の真相へと繋げてゆくシナリオ運びは素晴らしく、これ以上なく完成されたオカルトミステリーである。

 

今もなお定評の高いBGM

さらに本シリーズのBGMも全曲において記憶に残る名曲ぞろいとして高い評価を受けている。

切なくも暖かい人間関係や、恐ろしい伝承にまつわる猟奇殺人などのシーンを盛り上げる楽曲は物語の雰囲気をよく表している。

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しかしこの『消えた後継者』のみはBGMが外注となっており、スタッフロールには「ひろみ」とあるのだがその詳細は不明である。

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