懐かしのゲーム紹介『エグゼドエグゼス』 ファミコン

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エグゼドエグゼス

■一言MEMO

カプコンが1984年に発売した業務用縦シューティング『エグゼドエグゼス』のファミコン移植版。

昆虫型の敵を倒していき、超浮遊要塞EXED EXES(エグゼドエグゼス)を破壊することが目的。

本作は徳間書店から発売されたが、これはカプコンが本数制限回避のために

販売を徳間書店に頼んだためである(Nintendo DREAM2008年11月号の高橋名人と岡本吉起氏の対談に拠る)。

十字キー+2ボタン(ショット、画面上の敵弾を消すメガクラッシュ)で操作。

2人同時プレイが可能で、1P側の自機が「カーネル」、2P側の自機が「サージェント」となっているが

性能に差は無い。ステージ数は無限となっており、99面の次がA0面、その次がA1面などと表示される

(正確には、16面構成だが16面クリアで9面に戻る無限ループ)。

画面上に出現するPOWと書かれた球を取ると自機がパワーアップする

(「WOP」という、1万点入るが初期状態にパワーダウンしてしまうマイナスアイテムもある)。

時折画面を横切る☆マーク「佐吉」を取るとメガクラッシュの回数が1回追加される。

業務用は1,000万点達成で画面上にメッセージが出てゲーム終了(プレイ時間およそ100分)だが

本作は9,999,900点より高い点数を取ると0点に戻り、そのままゲームが続行される。

発売日 1985年12月21日
ゲームタイトル エグゼドエグゼス
メーカー名 徳間書店
ゲーム容量 512K
価格(発売当時) 5,200円
備考 なし





ゲーム内容

「エグゼドエグゼス」はカプコンの縦スクロールシューティング。

自機の飛行している高さの遠方に地上が見える背景で、飛行エリアと地上エリアが

多重スクロールするようになっており、奥行きが感じられる。

敵キャラは昆虫を模したデザインをしており、ステージ終盤では

タイトルにもあるようにEXES軍の浮遊要塞が登場する。

敵キャラの飛行スピードは決して速くなく、トリッキーな動きもない。

敵弾も数は多いものの自機に向かって真っすぐにゆっくりと飛んでくるため

飛行ルートを読みながら避けゲーとしての醍醐味を味わうことができる。

「エグゼドエグゼス」は、避けまくり撃ちまくりの本格派縦スクロールシューティングのひとつであるといえる。

アイテムによりショットが3段階にパワーアップするが、画面内の敵を一掃するような強力な武器はない。

自弾は飛距離が短く、その上レバー操作に連動して射程距離が変わるようになっており、画面外までは届かない。

そのため、全ての敵を破壊することは不可能で、これも避けゲーとしてひとつの要素である。

また、地上物は自機と当たり判定があるので撃ち残しに衝突してミスしないように注意が必要だ。

もうひとつ特徴的なのが「ツインビー」や「沙羅曼蛇」のようにふたり同時プレイが可能で、ミスをしても再スタート地点には戻らず、画面外から自機が登場するスタイルであること。

ふたりで協力してプレイすることで、敵の攻撃が激しく難しいラウンドも攻略することができる。

ゲームはラウンド制、ラウンドは1~16まであり、16ラウンドをクリアすると最初のラウンドからを繰り返す。

操作方法

8方向スティックで自機を操作し、ショットボタンで自弾を撃つ。

もう一つのボタンはクラッシュといい、画面内の敵弾を一掃できる。

クラッシュでも敵機は消えないが敵弾に追い詰められたら絶妙のタイミングで使いたい。

ちなみに敵機はショットを当てなくともサイドアタックで破壊することができる。

自機のショットには射程距離があり、レバーを上に入れながら発射すると飛距離が伸びる。

逆に下に入れると短くなってしまう。

敵機から逃げながら撃つと射程が短くなって届かないという残念な仕様となっている。

ただ、ショットはパワーアップアイテム「POW」を取ることで威力も射程距離もアップする。

また、ラウンド内には攻撃してくる敵の少ない「HI-POINT AREA」がある。

ここでは、アイテムにより敵キャラをフルーツに変えることができ、フルーツを取ることで高得点が得られる。

ゲームの目的は多くのラウンドをクリアすることでもあるが、ハイスコアを狙うことでもある。

1サイクルの16ラウンドをクリアするには1時間以上の時間がかかるため長丁場を覚悟しなければならない。

ゲームセンターでワンコインで長時間プレイされると、迷惑な存在として経営側から

目を付けられることになるのは言うまでもない。





登場キャラクタ

自機

【1P側自機「カーネル号」】

【2P側自機「サージェント号」】

性能に差はなく色違いである。

敵キャラクター

【アブ】

画面の左右から出現し、方向変換はせずにゆっくりと直進する。

自機に向かって2WAY弾を撃ってくる。

【トンボ】

画面最下部より出現し、低速で自機を追尾してくる。

自機に向かって3WAY弾を撃ってくる。

動きは速くないが直近で3WAY弾を喰らうと避けきれないのと、割りとしつこいので旋回しつつ回り込んで撃ち落としたい。

【クワ】

画面の左右から下方向に向かって高速で飛行してくる。

画面下部で一旦停止した後、ホバリングで回転しながら頭が自機に向いたところで高速に突進してくる。

弾は撃ってこないが特攻を仕掛けてくるので集団で攻撃されないように注意したい。

【スティングレイ】

各ラウンドのスタート時に出現する敵。昆虫ではなくエイ。他のキャラは昆虫がモデルなのにこのキャラだけなぜかエイ。

画面上部の深い位置から横並びになって出現し、手前に移動しながら中央付近で奥へと旋回し、上昇して自機と同じ高度に横一線に並ぶ。

横一列のまま自機と同じ高度に上昇して並んだ後は左右に高速で散開していく。

自機より低い高度を飛行しているときは当たり判定が無く撃ち落とせない。

編隊を全滅させると1000点。

【ラブ・スカル】

なぜか笑っているように見える髑髏。

ハイポイントエリアで出現するのでフルーツに変えて高得点を取りたい。

破壊してもフルーツに変えても500点。ノーマル弾は5発撃ちこまなければ破壊できない。

浮遊要塞の砲台になっていたり、編隊を組んで弾を撃って攻撃してくるものもある。

【スピン・スカル】

回転しながら左右に振れながらスクロールに合わせて飛行してくる髑髏マークのコイン状の敵。

ハイポイントエリアで出現する。破壊すると500点。

【弥七】

浮遊要塞の護衛として登場する、風車の形をした敵。弥七はアイテムとして

カプコンゲームによく登場するがこのゲームでは敵キャラとして登場。

画面上部から飛来し、一旦停止した後自機に向かって体当たりを仕掛けてくる。

【デスラー】

フォーメンションを組んだ状態で瞬間移動で突如出現する。

砲撃はしてくるが全く動かず再度瞬間移動したのち消滅する。

円陣型、十字型、×字型の3種類が順番で出現し、ひとつの編隊を全滅させると1000点。

【巨大昆虫】

他の雑魚キャラクターよりも大型の敵で装甲が固いため、撃破するには10発以上撃ちこまなければならない。

撃ってくる弾は大きいが自弾での攻撃が有効なので正面で連射すれば破壊することができる。

最初は緑色をしているが、攻撃を受けるて耐久力がなくなると黄色から赤紫に変色する。

赤紫色になると体当たりを仕掛けてくるので距離を取って破壊したい。

巨大昆虫は全部で6種類存在し、撃破すると3000点または5000点。

Powを取ると10000点の大型フルーツになるのでハイポイントエリア付近では高得点のチャンスでもある。

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浮遊要塞

本作のボスキャラクター。各ラウンドに1 – 3隻出現するが、EXED EXESが出現するラウンド16ではそれまで出現した浮遊要塞との連戦となる。

浮遊要塞は船体にコアと砲台が設置され、撃破にはこれらを全て破壊しなければならない。ラウンドを追う毎により耐久力の高い砲台が多数設置され、同型でも難易度が上昇する。

出現後、一定時間を過ぎるか、コアのみ残すと画面下へ向かって撤退し、クリアーとなるが撃破ボーナスは獲得できない。

バリエーション
ラウンドは16以降ループするため、ここではラウンド16までの出現ラウンドのみを記載する。

【EXES 1号】

最も小さな正方形で小型の浮遊要塞。

EXES1号が登場するラウンドは2、10、16。

【EXES 2号】

縦方向に長方形な小型の浮遊要塞。

EXES 2号が登場するラウンドは5、11、14、16。

【EXES 3号】

横方向に長方形な小型の浮遊要塞。

EXES 3号が登場するラウンドは3、4、9、16。

【クルス】

H型をした小型の浮遊要塞。

クルスが登場するラウンドは1、9、16。

ゲーム開始後、一番最初に登場する浮遊要塞である。

【ツインクル】

十字架型をふたつ連結したような形状の中型の浮遊要塞。

ツインクルが登場するラウンドは4、12、16。

【トリクル】

十字架型を三つ連結したような形状の比較的大型の浮遊要塞。

トリクルが登場するラウンドは6、10、15、16。

【SUPER EXES】

EXES型の浮遊要塞を大きくした最新型の中型浮遊要塞。

SUPER EXESが登場するラウンドは7、8、11、12、13、15、16。

【試作型EXED EXES】

SUPER EXESよりも大きなピラミッド状の大型浮遊要塞。

試作型EXED EXESが登場するラウンドは8、12、13、14、16。

最終兵器EXED EXESとの違いは砲台の配置と種類。

この浮遊要塞もかなり手強いが、最終兵器のEXED EXESはさらに強敵である。

【EXED EXES】

試作型EXED EXESと同じ形状の大型浮遊要塞。EXES軍の最終兵器で強敵である。

全ての砲台が黒砲台となっており、合計12個の砲台からものすごい数の敵弾が襲ってくる。

EXED EXESは最終ラウンド16の最終ボスとして登場する。




アイテム

【佐吉】

画面内の敵弾を一掃できる「クラッシュ」の残数が増える。

【Pow】

画面上の敵キャラクターを全てボーナスアイテムのフルーツに変化させることができる。

大型昆虫の敵は大型のフルーツに変わり、10000点のアイテムとなるので高得点のチャンス。

なるべく多くの敵キャラを画面に溜めてから取るようにしたい。

【黄Pow】

自機の弾が2連装になる。

弾の連装数が増えると射程距離も伸びる。

【白Pow】

自機の弾が3連装になる。

エグゼドエグゼスのパワーアップはこのアイテムだけ。

【woP】

このアイテムを取るとショットが初期状態にパワーダウンしてしまう。

ただしボーナス得点は10000点入る。

移植版

ゲームセンターで人気だった「エグゼドエグゼス」は、その後数々のプラットフォームへと移植されていくことになります。

しかし、当時のハードウェアではゲームの再現が厳しかったためか、8ビット世代への移植作で発売されたのはファミコン版だけでした。

【ファミコン版】

タイトル:超浮遊要塞エグゼドエグゼス
発売日:1985年12月21日
開発元:マイクロニクス
発売元:徳間書店

アーケード版が稼働したのが1985年2月のこと。

同年末の12月には移植版が発売されていたんですね、なかなかのスピード感。

発売元は徳間書店ですが開発を担当したのは「マイクロニクス」。

「マイクロニクス」は、この他にも「1942」や「タイガーヘリ」、「究極タイガー」などの移植も手掛けていたゲーム開発会社。

ちなみにこの会社、現在はもう存在しておりません。

アーケードゲームからファミコンへの移植は「ハードウェアの制約がある中で

いかにゲーム性を落とさずに仕上げるか」がとても重要。

このゲームの必須要素ともいえる「二人同時プレイ」はファミコン版でもしっかりと実現されていた。

背景の多重スクロールは残念ながら再現できず、1枚絵のスクロールになっている。

浮遊要塞もアーケード版に比べて種類も少なく。

背景も無理せず単色のみ。

ファミコンで取り扱える画面上のスプライト数に制限があるため、敵キャラや弾の数は少なめ。

それでも画面内のキャラクタや弾が増えてくるとチラつきがすごくて目に悪く

ストレスなくプレイすることは難しかった。

また、動きもアーケード版に比べてゆっくりとしていた。

この辺が8ビットマシンの限界か?と思わせる移植でもありました。

まあ、PCエンジン版が発売されていればもう少し違ったものになっていたと思います。





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