驚くほど少ないデータ容量で動いていたファミコンゲームたち
驚くほど少ないデータ容量で動いていたファミコンゲーム
「1980年代のゲームが現代と比べて驚くほど少ないデータ容量で動いていた。」
そう聞いても、私たちは「そりゃそうでしょ」と感じると思います。
そう聞いても、私たちは「そりゃそうでしょ」と感じると思います。
ですが、実際に調べてみたくなりました
「ビット」と「バイト」の違いを先に確認しておきましょう
「1バイト=8ビット」??
そもそもコンピューターは「0と1の二進法」で計算されています。
この「0か1」(これで表現できるのは白か黒、ONかOFFといった意味)を表す二進法の集合体で、様々な表現を行います。
この「0か1」(これで表現できるのは白か黒、ONかOFFといった意味)を表す二進法の集合体で、様々な表現を行います。
「0か1」を表すのが1ビット、そして8ビットがコンピュータの最小単位「1バイト」です。
この「1バイト」は半角英数字1字のデータ量で、アルファベットの「A」は「01000001」
「B」は「01000010」といった8ビットで表現されています。
ちなみに日本語の全角文字はデータが大きくなるため2バイトを必要とします。
ちなみに日本語の全角文字はデータが大きくなるため2バイトを必要とします。
1,024バイト=1KB(キロ・バイト)、1,024KB=1MB(メガ・バイト)
コンピュータのデータ容量を表す単位は「バイト」と書きましたが、80~90年代当時のコンピュータゲームでは
データ容量を表現する際に「ビット」を用いることが通例となっていました。
いま考えると「おいおい」ってな表記のようですが、当時は「大容量」をイメージさせるのに
ビットのほうが都合がよかったという側面があるのかもしれません。
よく見られた「2メガ大容量」は2メガビット=256KB
未来神話ジャーヴァス(タイトー)
このように「2M(メガ)」と書いたり「2Mビット」とだけ表記したりと、表現もマチマチ。
とにかくゲームの容量を謳うことが売り文句になった時代ならでは。
「大容量=絵が綺麗、面白い」と思われていた時代だからこその表現だったでしょうね。
現在、身の回りで利用しているモノのデータ容量
例えばスマホアプリ。
基本的にMB(メガ・バイト)単位で表されるものがほとんどで、ゲームアプリなどは数十~数百MBなど。
またスマホで気軽に撮る写真だと、1枚で数百KB(キロ・バイト)~数MBなどの容量と思われます。つまり、上記の大容量を謳い文句とする「がんばれゴエモン!からくり道中」や「未来神話ジャーヴァス」などは、
基本的にMB(メガ・バイト)単位で表されるものがほとんどで、ゲームアプリなどは数十~数百MBなど。
またスマホで気軽に撮る写真だと、1枚で数百KB(キロ・バイト)~数MBなどの容量と思われます。つまり、上記の大容量を謳い文句とする「がんばれゴエモン!からくり道中」や「未来神話ジャーヴァス」などは、
マホで撮る写真一枚よりも容量が小さいくらいだったということですね。
データ容量、だけで考えるならばスマホ写真一枚にも満たないものに数千円を払っていた、という考え方も出来てしまう訳です。
※もちろん、それは強引な解釈ですけれど
ファミコンで楽しんだゲーム達の「データ容量」チェック!
まずはあの超人気シリーズ「マリオブラザーズ」から
マリオブラザーズ=24KB
スーパーマリオブラザーズ=40KB
超名作、スーパーマリオはわずか40KB!
スーパーマリオブラザーズ3=384KB
スーパーマリオ2から3で、データ容量は7倍に増加。
しかしながら、なんということでしょう。
計算遊びに過ぎませんが、32GBの容量を持つスマホならば
「マリオブラザーズからスーパーマリオブラザーズ3までの4本」を1セットとして
66,576セットを保管することが出来るという、もはや想像するにもよくわからないレベルです。
もうひとつ、超人気シリーズ「ドラゴンクエスト」
ドラゴンクエスト=64KB
ドラゴンクエストⅢ=256KB
ドラゴンクエストⅣ=512KB
今回は初期の24KBゲーム作品から、大容量384KBゲーム作品までを見ていきましょう。
まずはマリオブラザーズと同じ24KB
初期作品から2本。
どうやら24Kが最小容量だったのかもしれませんね。
どうやら24Kが最小容量だったのかもしれませんね。
ドンキーコングJR.
大ヒットした元祖スポーツゲーム、ベースボール。
ベースボール
審判がマリオ?おなじみテニス。
テニス
こちらも初期のミリオンセラー、ゴルフ。
ゴルフ
F1レース
こちらも大人気でしたね、キン肉マンマッスルタッグマッチ。
キン肉マン マッスルタッグマッチ
コナミ初期の名作、イー・アル・カンフー。
イー・アル・カンフー
アイレムからの第1弾、ジッピ―レース。
ジッピ―レース
次にスーパーマリオと同じ40KB
こちらも大ヒット作品でした、スパルタンX。
スパルタンX
独特の世界観でアツくなった人も多いのではないでしょうか?
ハイドライド・スペシャル
そしてあの不朽の名作、ゼビウスも40KB。
ゼビウス
次に48KBのゲーム作品
48KBとはいえ、初期作品から比べるとの2倍の容量でした。
アトランチスの謎
同じくハドソンから、大人気アクションゲーム「高橋名人の冒険島」。
高橋名人の冒険島
こちらもRPGの名作、ワルキューレの冒険。
ワルキューレの冒険 時の鍵伝説
バンダイから、これも大人気だった「ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境」。
ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境
初期作品からは4倍、96KBのゲーム作品
こちらもシリーズ通しての名作、ファミリースタジアムの初期(1986年)と2作目(1987年)です。
たった96KB、されどファミコン初期の「ベースボール」から比べれば4倍の容量ということなんですね。
たった96KB、されどファミコン初期の「ベースボール」から比べれば4倍の容量ということなんですね。
プロ野球ファミリースタジアム’87
128KBのゲーム作品
すでに初期作品のおよそ5倍まで容量が拡大してきました。
たけしの挑戦状
熱血硬派くにおくん
さらに160KBゲーム作品
このサイズになってくると「面」の数が増えたりキャラクターの動きが複雑かつ多様化されたりと、そんな感じもしてきます。
ドラゴンバスター
2Dと3Dのゲーム画面を駆使した「機動戦士Zガンダムホットスクランブル」。
機動戦士Zガンダム ホットスクランブル
もはや初期作品の8倍、192KB作品
初期2作品から、データ容量を倍増してリリースされたプロ野球ファミリ-スタジアム’88です。
プロ野球ファミリースタジアム’88
とうとう256KB、よく見かけた「大容量2M(メガ)」の世界です
「大容量」といえば光栄のシミュレーション、というのはひとつの定説でした。
三国志
後にドラクエと双璧をなすRPGの傑作「ファイナルファンタジー」は、いきなり256KBの大容量からスタートでした。
ファイナルファンタジー
ファミスタに端を発した野球ゲームブームのなかで、タイトーから出たハリスタシリーズ。
いきなり初代ファミスタの3倍のデータ容量となっていました。
いきなり初代ファミスタの3倍のデータ容量となっていました。
究極ハリキリスタジアム
80年代はプロレスブームでもあり、多くのプロレスゲームも登場しました。
激闘プロレス!!闘魂伝説
本記事で掲載する最大容量「3M(メガ)」となる384KBのゲーム作品
根拠はありませんが「ああ、なるほど」と感じてしまった、少年ジャンプのヒーローたちが大集結したRPG「ファミコンジャンプ」。
以上、本記事では30本程度のソフトについて実際に確認してみましたが
ファミコンのゲームソフトは数百本あるので、これはほんの一部にすぎません。
しかし、いま振り返ればどのゲームのデータ容量も「小さい」の一言ですが
当時私たちの世界観にあっては「24KB⇒384KB」でも実に16倍もの差があり
わずか数年の間にこれらのスピード感でゲームの世界が動いていたと思えば、やはり体感出来た
「進化」は大きいものだったのだろうなと思います。
実際の数値でみると、果たしてどんなもんなのか。。。