【ファミコンクソゲー探訪】 クソゲーだけど一周回って楽しめるゲームたち

0
愛すべきクソゲーの世界。
ゲームバランスやシステム、操作性、バグなどどこかに
欠点があり、佳作、名作とは言えないものになってしまったゲーム。
そんなゲームのクソゲーポイントと一周回って楽しめるポイントを
分析してみました。




その1・燃えろプロ野球

http://www.nintendo.co.jp/wii/vc/vc_mp/img/page_04/04_ph_a.gif (795652)

1987年にジャレコから発売

チーム名や選手名は実在をモデルにしたもので
自分が好きなチームを選んでプレイできましたね。

そんな燃えプロのクソゲーポイントは……
全選手の9割以上が3割打者。
ファールの後は、どんなボールでもストライクの判定となるバグ。
ファールからの復帰時にもスイングの状態がリセットされて
いないためと思われる。
普通の野球ゲームでは、同じ塁に二人以上のランナーがいると
アウトになる(所謂「親子どんぶり」)が、このゲームでは守備側が
気づかなければそのまま試合が進行してしまう。
スリーバントを失敗すると、何故か次の打者が飛ばされて次の次の
打者に打順が回ってしまう。
王貞治を模した選手「オウ」の無限増殖が
出来てしまう裏技(というかバグ)も存在した。
CPU戦で打ちまくっていると、CPUは代打を出し続け
最後には控えがいなくなり「ダイダ キャッチャー
(ナイヤ、ガイヤ、ピッチャー)ノコッテイマセン」
と出てその画面でストップしてしまう。
こうなるとリセットを押すしかない。
それもありますがこのゲームがクソゲーと
呼ばれる最大のポイントは……
各チームに1人設定されている強打者であれば、バントの構え
(外国人選手の場合、バントの構えが用意されていないので
ハーフスイングで止める)をしているところにボールが当たるだけで
ホームラン性の打球が打てるという現象があり、バントホームランの
通称で広く知られている珍現象が起きた。
だいたい4番打者はバントでホームランを打てました。
タイミングが関係ないので普通に打つよりもホームランが
出やすかった気がします。
それでは、このゲームの良い点は……
http://retrogamez.net/wp-content/uploads/fc0217.png (795659)
・打球音は結構リアル、投手、打者のフォームも
本格的なものでした。・音楽、音声もリアルで臨場感がありました。・特徴的なフォームの選手はそれを再現されており、
その選手を思い通りに動かす楽しみがありました。

ファミコン用野球ゲームでは初めてとなるピッチャー後方からの
TV中継風視点、頭身の高いグラフィック、セパ全12チームが登場、

ボールの高低を投げ分けられるなど、当時野球ゲームの代名詞であった
ナムコのプロ野球ファミリースタジアム(ファミスタ)に多方面で
差別化を行い、リアルさを前面に打ち出した作品としてヒットした。
リアルな試合感、選手のフォーム音声など
ゲームとしては完成度が高いものでした。
それだけにバントホームランが惜しいですね。
バグはあるにせよこれさえなければクソゲーと呼ばれることは
なかったと思うのです。

その2・トランスフォーマーコンボイの謎

http://pds.exblog.jp/pds/1/200907/04/57/a0021757_2252672.gif (795663)

1986年発売、タカラより発売

変形するロボットを操ってステージを
進んでいくシューティングゲーム

トランスフォーマーコンボイの謎のクソゲーポイント
敵機に接触したり敵弾を一発受けるだけでミスとなるが
敵弾の大きさは2×2の4ドットしかなく、敵弾が背景に
紛れて殆ど見えない場面(特に「第1ステージのスタート地点」)
があるなど「何故ミスになったかわからない」
ということが起こりやすい。倒したはずの飛行機の敵が
トランスフォームしてもう一度向かってくる上
その状態になると自機よりも背が低くなるので弾を当てる
チャンスが、飛行機からトランスフォームして着地するまでの
間しかない。さらに他に敵が非常に素早く動きを
読みにくいなどの条件が重なっており、クリアは困難を極める。
この難易度により「ゲーム開始2秒で死亡する」
「20分もゲームをプレイしていれば慣れてきて
ゲーム開始10秒は死なずにすむようになる」と
表現されるほどである。
敵弾が見づらいから避けるという問題でなく死にます。
自機の弾も癖のある弾道だったりと倒しづらく
避けづらいという仕上がり。この2点だけで難易度が
物凄く高いものになっています。このゲームの良い点をあげてみましょう
アイテムの種類が豊富で、ワープ、隠しマップなど、アクション
ゲームの要素がきちんと揃っている。
当時のFCのゲームということを考えれば、グラフィックのクオリティは
まあまあ。
自機の動きに慣性があり、多少滑るのがちょっと気になるくらいで、
操作性は実は優秀な方。「足場が少ないステージでは飛行カプセルが
出現する(ことがある)」という救済措置があるなど、意外と
工夫されているところも多い。
本作が難しいのは敵の攻撃の激しさによるところが大きく、
ステージ9のループを除けばそこまで絶望的な難易度というわけでは
ない。何度も死にながら出現パターンを覚える「避けゲー」と見れば、
件の「飛行機」や「茶色いエビ」なども案外すんなり避けられるように
なる。

「トランスフォーマー」の象徴でもある
「ロボットモード⇔ビークルモードの変形」を
ゲームにきちんと組み込んでおり、これが進行上
不可欠のシーンも存在する。こういう設定が再現できて
いるキャラゲーは意外と少ないのではないだろうか。
この時期に発売された他のクソゲーにありがちな「詰み」になる
要素が無い。
意外と多かったです。
つまりは頑張れば何とかクリアできるゲームと言うことですね。
確かに音楽は良い出来だしグラフィックも当時としては及第点かな。




その3・ゴーストバスターズ

http://blog-imgs-30.fc2.com/s/p/a/spaceempire/20090424072802af4.png (795671)

1986年に徳間書店より発売

言わずと知れた大ヒット映画のゲーム化。
とはいえ原作とはまったく関係の無いキャラクターが
動き回るので面白さ半減。
ストーリーはありません。

有り余るクソゲーポイント

武器・罠等のアイテムはなぜか店で買う。
原作ではゴースト捕獲用のアイテムは
バスターズが自前で作っていた
ものであり、設定が崩壊している。
バスターズのキャラ立ちが皆無で、4人揃う場面もない。
最終ステージのビルの名前がなぜか「ズール」。
ズールはラスボスではなく、ラスボスが連れている
つがいの番犬の片割れの名前である。
ほとんどのオバケ(実際は4種類しかいないが)
がゲーム完全オリジナルで、有害さをまったく
感じさせない愛嬌のある姿形。
基本的にはロゴを操作して点滅する建物を探し
ドライブで向かい、幽霊を捕まえ、金を稼ぐ…の繰り返し。
ドライブ中、蛇行している飲酒運転の車に
当たってしまうと数百ドル没収。とても
かわせるものでは無く、ビルに着いた頃には金欠になる
バスターズ。
加速が可能だが、車が画面上に寄ってしまうので
余計に飲酒運転者にぶつかりやすくなる。
しかし加速しないとガソリン消費は余計に増えてしまう。というのも、
本作では速かろうが遅かろうが時間に応じてガソリンが
減少していくため。のろのろ運転だと目的地に着く前にガス欠になりかねず
(実際なる)、金もガソリンも節約するには必然的に危険覚悟で
加速しなければならないという八方塞りに近いシステム。
必要な罠を買えない状態で文無しになると詰み確定。ガス欠になると
ゲームオーバーになるのでそれを待つしかない。
最終目的はメッセージに従い「ズールのビル」に入る事だが、
そのメッセージ表示条件が不明。
TASVideosのページによると$15,000以上
稼ぐことが条件とのこと。海外のサイトだが
国内版の仕様なので間違いない。
ビルは総フロア22階と無駄に長くしかも
移動はボタン連打。連射機が無いと指が壊れる。
ゲームスタートの瞬間、するべきことがわかりません。
とりあえず装備を整えて幽霊を捕まえてお金を稼ぐと言う
目的はありますが誰も教えてくれないのでしばらく
画面上の幽霊の動きを止めるだけのゲームになります。
それでは、このゲームの良いところは
ゲームそのものはそれほど外れたつくりではありません。
ドライブして現場まで行って、幽霊退治しながらお金稼ぐ、
ある程度たまったら装備整えてラスボスのステージへ。
という王道のゲームなのです。音楽も映画版のものが
使われていますしラスボスとのバトルは
なかなか面白そうです。各所につくりの粗さ
やっつけ仕事が見られるのが残念ですね。

その4・もっともあぶない刑事

http://newfami.com/1990/mottomoabunaideka1.gif (795680)
1990年に東映動画より発売。
ドラマや映画の人気シリーズ、あぶない刑事の
ゲーム版。ゲームとして「もっともあぶない」仕上がりになってしまった。
そんなこのゲームのクソゲーポイントは……
http://livedoor.blogimg.jp/italia919/imgs/f/1/f1d1b86b.bmp (795682)
立体感が皆無のゲーム画面ですね。
しゃがんで銃を撃って少し歩く、またしゃがんで
銃を撃って少し歩くという事を繰り返す
「下歩き撃ち」の繰り返しで簡単にクリアできてしまう。
グラフィックはキャラも背景もあまりにベタ塗りで
流石にファミコンとは言え円熟期真っ只中の1990年
発売と言うには見劣りが激しい。プレイヤーの歩き
モーションは下半身がヘコヘコと2パターンで動くだけ。
一応、縦スクロールステージもある。ジャンプしていって
上にいるつかまった仲間を助けにいくというものである。
そこだけは、上手い作りをしている。そこだけは…
ボーナスステージとして、射撃ゲームがあり的や
警察署長(!)に弾を当てるとライフが回復するのだが
弾はただの白いドットであり、的に当てても「パスッ」
という軽い音しかしない。爽快感は皆無である。
警察署に急行するという設定で、ロードファイター風の
レースシーンに切り替わる画面もあるが
そのシーンのスピード感だけはなかなかのものである。
また、BGMがとんでもなく低水準である事も
本作最大級の特徴。全体的に曲が残念になりがちな
マイクロニクス作品の中でも桁違いの完成度を誇り
特に最終面の曲のサビで流れる「ピーーーーーーーー」
という人体にリアル悪影響を及ぼしかねない
主旋律が全てを物語っている。。
本作を大音量でプレイしない事を推奨する。
効果音も酷く、銃を撃つ音は敵も味方も「パスッ」という
上述のボーナスステージと同じ、軽くてショボ過ぎるものである。
ニコニコ動画では「ピーピー動画」というタグがついている事が多い。
ついでに主人公が「カーキ色の服+サングラス」と
いう格好をしているため、金正日、暴れん坊将軍
などのタグがつけられることも。
それでは、良い点を
ただステージ間のデモは原作をなぞっており
ファミコンなりに努力の窺えるドット絵からも
愛が感じられなくは無い。…が、あまりにそのまま
なぞりすぎであり、ハードボイルドなセリフも
平仮名カタカナのみのファミコン文字でしかもきちんと句読点を
欠かさず書かれては、何とも情けない。
特にエンディング、男のシブイ背中を描いた
イラストに合わせて表示される「せいかつ かえてえ。」
が味わい深く、その淡々とした語り口に
「スタッフが一番、せいかつ かえたかったんじゃないか」
と邪推せずにはいられない。

http://koh-missile-boy.seesaa.net/image/abudeka01.jpg (795687)

タカ  「きのうのおんなはどうした。
ユウジ 「ごぜんれいじの チャイムと
どうじに わかれたさ。タカ  「いいおんなだったじゃねえか。
ユウジ 「せいかつを
かえろっていうんだ。
オープニングや幕間、エンディングに原作のシーンを
入れているなど原作に対する愛情が感じられます。
……が、ゲーム画面とシステムが全てを壊して
しまったのです。街中で銃を乱射しながら
刑事が歩き回っていたら中々恐ろしい。
しかも一発打たれても、刺されても死なないしジャンプ力が
人間離れしています。リアリティがあまりにも
無さ過ぎてビックリのゲームです。

その5・スケバン刑事Ⅲ

http://www.suruga-ya.jp/database/pics/game/174000278.jpg (795691)
1988年東映動画より発売。
開発元は別のはずですが2連続の東映動画。
原作ありのゲームは今回4本連続。
原作ありのゲームは地雷率が半端無いですね。
そんなこのゲームのクソゲーポイントは……
・オープニング画面の3姉妹、似せる気は全くありません。
・BGMはレベルがかなり低いです。
・面によってはジャンプすると反対車線に向けて飛び上がる(水平)
と言う不思議な挙動をする。横に飛んだらいけませんね。
・ラスボスを倒すと何の感動も無く突然のエンディング。
・謎解き要素などのゲーム性があまり無く、延々と出現する敵を
倒す作業が続く。
・無駄に長いパスワード、間違ったら確実にやる気を無くす。などなど
ゲームの内容はすこぶるお粗末。操作性
グラフィック、BGMなど全てにおいて最低水準。
おまけに無理気味な難易度。原作に忠実な主人公の武器
(ヨーヨー、合金製折鶴、リリアン)だけがむなしく
フィールドを飛び交います。典型的キャラゲー型クソゲー認定。

http://cdn25.atwikiimg.com/famicomall?cmd=upload&act=open&pageid=817&file=Sukeban+Deka+3+(J)+200709240441318.png (795695)

ヒント不足で謎解きに時間が掛かるかもしれないが、難易度自体はそれほどでもない
序盤にレベル上げして回復できるようになれば、大分楽
中ボスにはぼうぎょのじゅもんを使わないと瞬殺の恐れあり
クリアに必須なアイテムがあり、取らなくてもラスボスに到達できてしまうので注意
それでは、このゲームの良い点は……
・キャラ変更が可能。
・粗はあるがごく普通のアクションゲームとしてはプレイできる。
・原作を知らなくても問題なくできるほど原作に関係ないゲーム。
ごく普通のゲームに見えますが、やっていて眠くなるほど
単調なステージ構成。何の盛り上がりも無いBGM
せっかく原作キャラがいるのに幕間の仕掛けも無い。
せめてドラマや映画のワンシーンくらい入れてもいいのに……
原作を生かせずアクションとしても非常に中途半端になってしまった
という残念なゲームです。

今回のまとめ

本当に惜しいゲームたちです。
作りこみが足りず、やっつけ仕事をしてしまったのかな、
と想像してしまいます。
燃えろプロ野球は結構良い作りしていますが。
もうちょっと頑張ればそれなりの作品になったかもしれませんね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です