独眼竜政宗

発売日 1988年4月5日 火曜日
価格(販売当時) 5,500円
メディアタイプ カートリッジ
データ容量 2M+64KRAM
メーカー ナムコ

独眼竜正宗とは

当時歴史SLGは「信長の野望」が1983年に発売されてはいたが、まだまだ基本的にはPC用のゲームジャンルでありマイナーな部類であった。

信長の野望シリーズ第二弾の「信長の野望 全国版」がFCに移植発売されて、その2週間後に本タイトルの発売となった。

ナムコオリジナル・戦国シミュレーション。 タイトルは、発売前年(1987)のNHK大河ドラマ(主演:渡辺謙)より。

戦略シミュレーションの複雑さ・とっつきにくさを解消すべく コミカルな会話形式でゲームは進展する。

戦闘シーンのビジュアライズ化 ミニゲームの流鏑馬はファミコンらしさ全開。

プレイヤーは戦国時代の大名・伊達政宗となって 奥州12カ国の統一を目指す。

まず初級モードの「初陣の章」 上級モードの「激闘の章」から選択してゲームはスタートする。

激闘の章がこのゲームの本編ともいえるモードで、3週目に 登場する秀吉を打倒することが真の目的(エンディング到達)に設定されている。

このゲームのコマンドは、プレイヤー(政宗)のいる本国で のみ実行され、内政、軍事、その他の3種に分類できる。

内政は「開墾」のみで、これにより石高が上がり 秋の米の収穫高が増加する。石高の最高値は165万石。

軍事は「出兵」と「訓練」がメイン。出兵する際は相手国と 戦力比較が表示されるので、ある程度正確に

攻めるべきかの 判断を行うことができる。訓練では兵の攻撃力、鉄砲隊の 射撃回数が増加する。

 

武将の概念はなく、1コマンドで一季節が流れる。

正宗が18歳の年からスタートし、81歳(史実では68歳で没している)で

寿命で亡くなるまでに奥羽の全ての大名を倒して統一を成せばクリア。

春夏秋冬で一季節に1コマンド命令を出してゆく。

武将の概念はなく、小十郎にのみ指示を出す。

内政ターン

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基本的に8つのアイコンを選択して命令を与える事でゲームは進行する。

開墾、偵察、軍事、訓練、売買、忍者、祈祷師、記録と、行えるコマンドは

シンプルに纏められており、SLG初心者にも解りやすくなっている。

 

開墾

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ゲーム序盤では開墾を繰り返し石高を高めるコマンド。

これをおろそかにすると、米の収穫が少ないままなのでゲーム中盤から苦しくなる。

 

訓練

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部隊の攻撃力を高めるコマンド。

4年に最低1回やらないと、訓練度が下がる。3回連続でやると流鏑馬ができる。

 

祈祷師

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運任せのコマンド。

金山探しや、意味不明なイベントで石高が上がったり、兵が集まり、兵が増えたりする。

 

忍者

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運任せのコマンド。

相手の石高や兵力を減らすことができる。何が減るかはランダムの上に失敗も多い。

 

視察

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敵の状況を見るコマンド。

1ターンを消費されない。小十郎が敵国の強弱を報告する。

 

商人

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商人を呼ぶコマンド

米の売買、騎馬や鉄砲など購入することができる。夏の台風や大雨、冬の大雪の時は呼ぶことができない。

 

軍事

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足軽を集める、輸送・本陣移動、出兵(敵国に戦を仕掛ける)などができるコマンド。

大雪の時は足軽集めしかできない。

 

記録

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毎年春のみセーブができる。

また、メッセージが省略されるクイックモードに変更ができる。

「流鏑馬(やぶさめ)」で高得点を獲得すると一気に上昇する。

流鏑馬

その他のコマンドはランダムで金山発掘のミニゲーム(あみだくじ) などが発生する「祈祷師」

軍備や兵糧の売買が出来る「商人」 敵国の国力をダウンさせる「忍者」など。

また、「視察」では ターン消費なく敵味方の全ての領国の状態を確認できる。

金山探し

あみだクジの要領で金山を探し当て、軍資金を得る。途中の落とし穴にはまる

あるいは金脈のない山の到達した場合収入はない。
これらのミニゲームを成功させる事でコマンドの効果を底上げ出来る。

敵国に出兵する、或いは敵国から攻め込まれると、戦闘画面へとなる。

旗本、騎馬隊、鉄砲隊、足軽の4ユニットを敵味方のターン制で移動させる。

攻撃は隣接ユニットへの体当たりで、鉄砲隊は訓練度に応じた回数分射程無限の強力な射撃を行える。

射撃は味方ユニットには当たらずに貫通する。

戦闘で重要なのが訓練度と陣形で、訓練度は攻撃力にのみ影響するが 「攻撃は最大の防御」と

なって兵数の損耗を抑える効果が大きく、短期間で 訓練度を上げるためには流鏑馬でコンスタントに

高得点を獲得することが要求される。 (但し訓練度は各領国依存なので、攻撃拠点となる

領国を見極め そこで集中的に訓練を行うのが効率的。或いは訓練度の上がった状態の

敵国を奪取することで訓練の手間を省くことも可能)陣形は敵陣形と の相性、つまりいかに短時間で

敵本陣に騎馬と鉄砲をぶつけられるか が鍵となるが、敵陣形がランダムである以上、運の要素が強い。

どちらかの旗本ユニットが全滅するか、20日(ターン)経過引き分けで戦闘終了。

コマンドを実行すると、季節が一つ進行する。 (春夏秋冬1回ずつ、一年で4回のコマンドが実行できる)

ゲーム開始時 政宗は18歳で、それから年齢が進むと、政宗と小十郎のグラフィックが 年齢相応のものに変化する。

また、激闘の章の2周目以降では 政宗の年齢がトリガーとなってイベントが発生する。

3周目の40歳では秀吉イベントが発生し、それまでに最強の秀吉軍を 迎え撃てるだけの軍事力を

練成できるかというタイムリミットに なっており、緊張感のあるゲーム進行に一役買っている。

秀吉軍を打ち破ると エンディングとなる。

(秀吉軍迎撃が難しいと判断すれば、秀吉に 従属することでそのままゲームは奥羽統一を目的として続行できる)

クリア(奥羽統一)の政宗の年齢により、エンディングが変化する。 また、政宗81歳で寿命となりゲームオーバー。

コミカルな雰囲気だが、難易度は低くない。領国が拡大してからは 本国でのみしか

コマンドが実行できないという仕様が わかり易い反面、防衛ラインの維持が困難となって せっかく獲得した

領国をあっさり奪い返されるという いたちごっこでジリ貧に陥りやすい。 奥州の統一を目指すという形式は

『信長の野望』の初代 (ファミコン版における17カ国モード)が奥州を除外した モードであることへの逆オマージュか。

ゲーム内で軍師役として登場する「小十郎」は実名を 片倉景綱といい、通称として小十郎を名乗っていた。

史実でも伊達家の重臣として、関が原の後まで政宗に付き従った。 実際の政宗の歿年齢は68歳。

■裏ワザ

【忍者を必ず捕まえる】

クイックモードでゲームを始め、コマンドに「どろろん」 と忍者が出てきたら

コントローラ1 のAボタンを連打して コマンドを進めてしまうと忍者を捕まえることができる。

【中村社長登場】

激闘編で35歳の春にナムコの中村社長が出てきて 無敵にしてくれることがある。




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