新人類

発売日 1987年2月10日 火曜日
価格(販売当時) 4,900円
メディアタイプ カートリッジ
データ容量
メーカー リコーエレメックス

プロレスラーの長州力とタイアップした 異色シューティング。

開発はハドソン。 縦方向パワーアップ型シューティングに ジャンプアクションの

要素を加味し 全体としてはハドソンカラーのきちんとした 仕上がりになっている。

長州力本人が 出演したテレビCMが話題を呼んだ。 特筆すべきはその難易度の高さ。

子供相手のゲームとはとても 思えないもので、1ステージクリア

する事もできない人が続出したと いう伝説のゲーム。

舞台ははるか昔。まだ恐竜が 生きていた頃の話。

原始人のマックスが 恐竜や古代生物を相手に冒険する物語。

縦スクロールシューティングで マックスは原始人らしく石や斧を投げて

敵を倒していく。時にはジャンプしたり 空を飛んだり、なぜか長州力にも

変身したりするというトリッキーな ゲームである。

「新人類」という言葉は ゲーム発売前年の1986年の新語・流行語大賞に

選出されたもの。原始時代の新人類と いう意味なのでしょうか?

 ゲームシステムから説明すると、非常にオーソドックスな縦スクロールシューティング。
対地・対空兼用ショットを駆使し、迫り来る敵を迎撃しながら突き進むというアレである。
『スターフォース』から現在に至るまで、このタイプのSTGって尽きることが無いですね。
ぶっちゃけて言えばグラフィックが違うだけ…。
しかし、他の同系ゲームが空を征くのに対し、本作のプレイヤーのマックス君はその足で地上を闊歩!
(飛行アイテムもあったりするが) メカや超人ではないただの人なんだから当然ではある

が、それがゲームシステムに若干の深みを醸し出しているのだから世の中判らないものである。

太古の時代、大地を独り征くマックス君。一見のどかだが、裏には厳しい自然の掟が…。

地上を進むということは、つまりは地形の制約を負いながら進むということである。
行く手には、山あり谷あり、険悪なトラップありと
デンジャーゾーンがてんこ盛り。ギリギリのタイミングでガケを跳び越えたり
川に浮かぶ島を八艘跳びなんてフューチャーも当たり前に存在する。
しかも、ゲーム進行そのものが強制スクロールだから、画面の進みとの
兼ね合いで余計に神経を使うこととなる。「あ~、画面がスクロールしきる前に
あの足場が浮かんでこなきゃヤバイ」とか。地に足を着けて歩くのって
いろんな意味で現実の重さが圧し掛かることになりますね。
 これが他のゲームならばどうであったか? 大多数のSTGにおいてプレイヤーは飛行し、画面
内を隅々まで気ままに飛び回る。その際、地形は遥か下方の景色でしかなく、世界を演出するグラ
フィック以外の要素は無い。今まで気付かなかったが、空を飛べるということは「地形的トラップ
を無視できる」ということだったのだ。よくよく思えば、どんなジャングルも大海原でも、上空を
ヘリで飛んでりゃ全然関係無いもんなあ。「空を飛ぶ」ということはやはり、人類の永遠のロマン
と言えよう。ヒーローの多くが飛行能力を有すのは、その憧れの具現化か…。
 ともあれ、本作『新人類』では、プレイヤーは大地を蹴って進む。
それがために「地形」という事象が絡み、アクションゲームとしてのエッセンスをも有する
こととなった。この部分だけでもけっこうシビアなのだが、本作はそもそもシューティング。
他のゲームと同様に多数の敵キャラが画面狭しと襲い来るわけである。故に、「敵」「地形」の
二重苦によってかなりハードな戦いを強いられることとなる。
これは手応えと言うより、正直キツイ! 敵は大群で、更にトラップは陰険と
その双方ともにランクはハイレベルなんだもん。この辺のバランスはも

っと気を遣って欲しかったよな~。陸と空とで一方的に米軍から攻められるベトナムじゃないんだし…。こちらは地面をテクテク、あちらはお空を軽快に…。ワンサイドゲームの極みでない!?

現代STGのご先祖?

 まあ、この頃のFCユーザー向けソフトだけにか、ゲーム自体は

そこそこ遊べる作りになってはいる。基本システムは体力&残機制で、ライフが尽きて

初めて1ミスとなる仕様(穴に落ちたら即死です)。

当時のSTGは大抵の場合は一発死システムなので、これは初心者にとっては有り難くはある。
もちろん回復も可能で、肉やハートを取ればOKと真に解り

易い体力制であることを利用し、ダメー囲網を突破
ることもしばしば…。こうしてよくよく思えば「一度じゃやられない」
というだけで、妙に遊び方に拡がりが生まれるものである。
対戦格闘につきものの「肉を斬らせて骨を断つ」戦法も、こうした体力制から派生したものと
言えるかもしれませんね♪

 しかし逆に言うと、体力制でもなければとてもついていけない難易度なんですよ。
一面からしてメチャクチャ熾烈な攻撃で大歓迎されるし。これで一発死制だったら
誰もが開始後10分くらいでソフトをゴミ箱に放り込むぞ、本当。
 体力制なのはいいシステムとしても、それ以前に無茶な難易度にならない様に注意して作るべき
だと思う。弾幕をかわし切れないことを前提としてBOMが存在する昨今のSTGも然り。

 そして戦闘が単調にならない様にとの配慮からか、自機のパワーアップももちろんある。
ゲンコツマークのパネルを取るごとに一段階ずつアップし、最初から数えて四段階までの強
化が可能となる。
最初のボス・プテラノドンにブーメランで対峙!
これくらいなきゃかないません
一段階…石ころ投げ(前方ショット)

二段階…石オノ投げ(やや大きい弾)
三段階…
ブーメラン(前方に広範囲)
四段階…たいまつ(ホーミング乱れ撃ち)

ショットが強化されるごとに戦闘は着実に楽になるし、敵の大群をバシバシ
迎え撃つのはなかなか快感♪

むしろ、せめてブーメランくらいまでは上げておかないと非常にキツイというのが実状ではあるが。
それにしても、「大昔の人」のイメージを象徴したかの様な武器の数々だが
個人的には「弓矢」があってほしかったな~。

 ただ、せっかくパワーアップを重ねても、1ダメージのたびに一段階ダウンしてしまうのはどうかね
え。先の面ほど難易度は上昇してゆくのに(元々かなりキツイ上に)、その真っ只中でパワーダウンし
ちゃとても修羅場は乗り切れないっての。2~3発
喰らったらたちまち初期状態だもん。この点、先
の方の面で死んじゃったら、再び持ち直すのがメチャ困難な『グラディウス』

シリーズに通ずるも
のがあるかも。つくづく、STGの問題点を浮き彫りにしてくれる妙作と言えようか…。

経緯はわからん!

STGといえば多くの場合、登場キャラは戦闘機なんかが定番。
昔のハード性能によるグラフィック力では、描けてもそうした無機質な
「メカ」が関の山だったというのが実情であろう。人間などの「生物」を描くとなる
と、どうしても感情や体調といった「生命感」を出さなきゃならなくなるから。
それはアクションゲームの数々を見れば明らかであろう。
そこを本作『新人類』は、全キャラ「生物」としたわけである。

FCのハード性能じゃ大して「生命感」は描けないであろうにこれは冒険と言えば冒険
かも知れないなあ。さすがに敵キャラとかは無表情だけれど、主人公たるマックス君には
わずかながら「感情」が与えられてある。ダメージの際の怯みや
面クリ時の勝利ポーズなんかね。これだけでもそれなりに気持ちが伝わってくるし
愛着も湧いてくるというものである。現実の社会でも、無愛想な人より
感情表現の豊かな者の方が周囲に受け入れられ易いしなあ。
キャラを活き活きと描くことは、そのまま感情移入に繋がる
ということがここから伺える。後世の格ゲーキャラの大氾濫及び
2D職人ゲームと謳われる『メタルスラッグ』シリーズを
思い起こせば、この点は明らかであろう。何気にいろんなことに気付かせてくれるなあこのゲーム。
それにしたって、ゲームの舞台としたのが「太古」なのはどういう経緯だったのかね~
人類の歴史を振り返ってみても、そんなに魅力を感じる時代とは思えないんだけれど。

見たところ、人類はマックス君ただ一人。
だったら、もう絶滅は確定だ!(子孫作れないし)ッコイイもの。
と言うか、飛び道具を扱うことがごく自然であるし。

「太古」を舞台にするんだったら、肉体そのものを駆使するアクションゲームの方が

しっくり来ると思うんだけれどな~。その時代を引用することを悪いとは言わないけれど
古代人が敵を撃ち落としながら進むSTGか…。一体誰の発案、と言うか趣味だったんだ
ろう。発案者がかなりの権力者で、かつ『ギャートルズ』や『フリントストーン』
の大ファンだったとか…。




1-4のボス
2-4のボス
3-4のボス
4-1のボス(1-4のボスと同じ)
4-2のボス(2-4のボスと同じ)
4-3のボス(3-4のボスと同じ)
4-4のボス
ラスボス撃破! 何事もなかったように1-1から
 
うわさの長州です
 
ラスボスはハエ?ハチ?どっちでしょうか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です